H8S 組込み計測装置の開発と設計・製作 '03/1/23
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▼ H8Sを組込んだ特殊な計測装置の開発、及び設計・製作を行いました、H8SのソフトはMacOS X 10.2での GNUのgccによる H8Sマイコン開発環境で行いました。

 H8S CPU & Analog 基板にはH8S LSI、及びOPアンプ IC, RS-232C のICなどを搭載しております、アナログ回路とマイコン回路を一緒の基板に実装しておりノイズや誘導による誤動作に悩まされました、予想しておりましたが数uV〜数mVの電圧入力回路では設計がなかなか難しいです。

 製品として完成させましたので、一安心しております。H8SのI/Oレジスターとメモリのアクセス関係はSH-2マイコンとは随分相違があります、8bit, 16bit, 32bitのアクセスがH8Sの場合には特殊な仕様となっており、gccの場合は全て32bitのアクセスとなるためI/Oレジスターのアクセスはインライン・アセンブラでコーディングしなければなりませんでした。

 MacOS X 上でのGNU gcc によるH8Sのファームウェアの開発をやり遂げることができました、DOSでの開発よりもUNIXのコンソールでの開発のほうが格段に優れています、DOS上での開発にはもう戻れません・・・、やはりgccはUNIXのためにあるのですね・・・、MacOS X ユーザーや開発関係の皆様方もMacOS X 上でマイコンのファーム・ウェアーを開発しましょう。

▼ H8Sはわずか 20mA以下と低消費電力であり、且つA/D& D/A Converters, Timers, DI/DO のI/Oなどの周辺回路を内蔵しているため、その入出力回路を絶縁したり、過大入力防止回路を設ければ実用的なバッテリー駆動の色々な小型の組込み装置を開発できます、皆さんもトライされていかかでしょうか・・・。


▼ H8Sのソフト開発の注意点

 H8SのI/Oポート・レジスターは8bitでのアクセスであるが、gccでコンパイルすると16bitのオプション指定しない限り32bitでアクセスするオブジェクトを出力となります、従ってインライン・アセンブラでI/Oポート・レジスターはBSET, BCLR, BTSTなどのビット操作命令コードで8bitアクセスするよう、又はMOV.Wなどの命令コードで16bitでアクセスするようコーディングしなければなりません。


▼ gccを使いこなす・・・

 最近、gccは32bit RISC CPU用に最適化されているものと思われ、8bit CPUへは最適化されていない( H8のI/Oポート・レジスターのアクセスは特殊でもあるが )ようです、この点はインライン・アセンブラで十分対応できます、gccのインライン・アセンブラは結構良くできており、C言語の変数とアセンブラのレジスターとの受け渡しもできるためコーディングには困らないでしょう、まだgccを使いこなしてはおりませんが、クロスプラットフォームな開発環境としてのautoconf, automake, configure, make installなど、某VC++などのCコンパイラーよりも格段に優れているのではないでしょうか・・・、歴史的な重みの違いと思えます。


◆ H8 GNU gcc関係のリンク・ページ

 GNU h8300-hms gcc関係のソースがあるページ

http://rpmfind.net/linux/sourceforge/h8300-hms/

http://telia.dl.sourceforge.net/sourceforge/h8300-hms/

 KPIT社のH8&H8S ,SH gcc ページ

 http://www.kpit.com/products/faqh8.htm

 MacOS X へのUNIXソフト移植について詳しいページ

http://estset.d.fiw-web.net/#UNIXonMacOSX

GNU による AKI-H8 のプログラム開発のページ

http://www.tt.rim.or.jp/~hoso/H8/


◆ コンピュータと制御関係のページ

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